医療脱毛の レーザーの種類

医療脱毛には、アレキサンドライトレーザー、ダイオードレーサー、ヤグレーザーという３種類のレーザーが使われます。

どれも十分な脱毛効果が実証されていますが、「一番抜けるレーザーはこれ」というのは定まっていません。それぞれ性質が異なり、得意とする毛質が違うのです。

これを理解いただくために、レーザーと医療脱毛の仕組みについてご説明します。

一般的な目に見える光は、赤・青・黄色といった様々な波長の光が入り混じって構成されています。その中から、「特定の波長の光」だけをうまく誘導し放出させて増幅したものをレーザーと呼びます。

様々な光の波長の中に、皮膚に含まれる黒色の細胞、「メラニン」が吸収しやすい波長というものが存在します。
医療脱毛で使用するのはその中でも約700nm～1200nmの波長の光。メラニンに吸収されると熱エネルギーに姿を変え、メラニンを破壊するのと同時に周辺にある発毛細胞にもダメージを与えます。

メラニンは、短い波長のレーザーほどよく吸収します。長い波長のレーザーは吸収されにくいので、皮膚の深部まで届きます。

３つのレーザーの中で最も波長が短いアレキサンドライトレーザーは、メラニンにぶつかるとすぐに吸収され熱に変わります。そのため皮膚の浅い部分に発毛細胞がある産毛に対して非常に効果的です。

波長が最も長いヤグレーザーは、メラニンに当たってもすぐには吸収されません。皮膚の深い部分まで到達するので、太く濃い毛に効果を発揮しやすいです。

ダイオードレーザーはその中間と言えます。

まとめると、３つのレーザーにはそれぞれ次のような特徴があります。

３つの中で最も短い755nmの波長をもつアレキサンドライトは産毛に効果的。メラニンに吸収されやすく、浅い位置の発毛細胞を破壊するのが得意だからです。

しかし肌表面のメラニンにも吸収されやすいので、日焼けした肌や色素沈着がある部位ではリスクが高く、照射出来ない場合もあります。

３つの中間の波長を持つダイオードは、幅広い毛に対応できるレーザーです。どの部位にも比較的安全に照射できますが、深い位置から生えている毛にはエネルギーが届かない場合があります。

最も波長が長く、深部に到達するのがヤグです。毛が深く密集している、VIOや男性のヒゲなどにはヤグが効果的。肌表面の火傷のリスクが低いので、日焼け肌や色素沈着がある部位でも照射可能な場合が多いものの、照射時の痛みは感じやすいです。