医療脱毛の 原理と仕組み

医療脱毛は、肌にレーザーを照射することで発毛組織を破壊し、毛が生えないようにする施術です。

医療脱毛用のレーザーは、毛に多く含まれるメラニンという黒色細胞に吸収されやすい波長で出来ています。メラニンは、レーザーを吸収すると不安定な状態になり、元の状態に戻ろうとします。その際吸収したエネルギーを熱として放出し、毛の周辺にある発毛組織を破壊します。

それをご理解いただくために、まずは「毛を構成する細胞の種類」と「毛が再生する仕組み」についてご説明します。

毛包や毛根は毛母細胞から生まれ、毛母細胞は毛包幹細胞から生まれます。では毛包幹細胞はどうやって生まれるかというと、毛包幹細胞は自身の分裂でしか増殖できません。

ひとつの毛包から毛包幹細胞がなくなると、毛乳頭がいくら指示を出してもその毛包内に毛は生まれないのです。

蓄熱式脱毛は、バルジ領域をターゲットとし、中にある毛包幹細胞を破壊して新しい毛が産まれないようにする施術です。

毛包幹細胞から産まれた毛母細胞は、毛乳頭から栄養を貰うことで毛根となり成長します。毛乳頭が破壊されると毛母細胞に栄養が届かないので、毛は成長ができません。

熱破壊式脱毛は、主に毛乳頭を破壊して毛の成長を止める施術です。

医療脱毛は、毛に含まれるメラニンがレーザーの光を吸収し、熱を発することで発毛細胞を破壊する施術です。毛がなければレーザーは吸収されず、発毛組織は破壊できません。

しかし毛には、「毛周期」と呼ばれる生え変わりのサイクルがあります。すべての毛包で常に毛が生えているわけではなく、休んでいる毛が存在するのです。

休んでいる毛が活動するタイミングも毛によてバラバラなので、間隔を空けて何回か照射をしなければならないのです。

毛包に毛があったとしても、発毛組織を破壊しきれないことがあります。毛包幹細胞は各毛包に複数存在します。毛乳頭も複数の細胞が集まって出来ています。１回の照射では、すべての細胞が破壊しきれないことがどうしてもあるのです。

特に残りやすいのは、脇やVIOなどの太い毛です。しかし太い毛も、少しづつ発毛細胞を破壊することで細く・短く・柔らかくなります。何度か施術を繰り返し、すべての細胞が破壊されると、毛は生えなくなります。